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第 4 章 L A TEX パッケージの用法 99

4.99 Subfigure

オブジェクトはテキストによって離されていても構いません. 7. 最後のオブジェクトを入力した後, TEXフィールドを設定します.

8. 入力エリアに\end{subfigures}または\end{subtables}と入力します. 9. OKボタンをクリックします.

これら\begin\end文の間に置かれた同種のフローティングオブジェクトは共通のメイ ン番号を持つことになります.

パッケージはTCITeX\TeX\LaTeX\contrib\subfloatフォルダにインストールされています.

4.101 Supertabular

J¡

supertabularパッケージは複数ページに及ぶ長い表を作成するための2つの環境, supertabular

とsupertabular*をサポートします. このパッケージは個々のページごとに別個のtabular環境

を設定します. このためカラム幅はページごとに異なっていて構いません(144ページで紹介した longtableパッケージとはこの点で異なります).

このパッケージには,カラムの見出し,各ページの末尾に挿入する情報,及びテーブル用キャプ ションを定義するためのコマンドが用意されています. 詳細はパッケージの仕様書を参照くださ い. 基本的な\supertabularコマンドは標準LATEX\tabularコマンドと類似したものです. 表に関するコマンドの詳細は関連するLATEXソースを参照してください.またどの程度のエラー 情報を.logファイルに出力するかに関するパッケージオプションが用意されています.

◮supertabular環境内で複数ページにまたがる表を作成する 1. 文書にsupertabularパッケージを追加します. 2. カプセル化したTEXフィールドを設定します.

3. supertabular環境全体に対応するコマンドを入力します.これらは\begin{supertabular}

で始まり,\end{supertabular}で終わります. 4. OKボタンをクリックします.

supertabular環境をフローティングオブジェクトの存在するページ上に作成すると結果は予測

できません.xtabパッケージ(189ページ)についても参照ください. supertabularパッケージ はTCITeX\TeX\LaTeX\contrib\supertabularフォルダpLATEXの場合はptex\texmf\tex\

latex\miscフォルダ)にインストールされています.

4.102 Tabularx

J¡

tabularxパッケージは指定された幅を持ったテーブルを作成できるtabular環境を設定します.

このパッケージはカラム間にスペースを追加するのではなく,いくつかのカラムの幅を自動調整す るアプローチを取ります. 基本コマンドは標準LATEX\tabular*コマンドと類似したものです. コマンド仕様に関する詳細はパッケージの仕様書,もしくはLATEXソースを参照ください.

◮指定した幅を持つtabular環境を作成する

4.103 Textcase 179

1. 文書にtabularxパッケージを追加します. 2. カプセル化したTEXフィールドを設定します.

3. 入力ボックスに\begin{tabularx}{w}{|X|X . . .|}と入力します. wは表の幅を意味 します.一方Xは幅の調整が可能なカラムを示すものです.

4. tabularx環境を規定する残りのコマンドを入力します.

5. 最後に\end{tabularx}と入力します. 6. OKボタンをクリックします.

このパッケージにはデバッグ機能に関連したオプションがあります. パッケージは標準LATEX ツールバンドルの一員としてTCITeX\TeX\LaTeX\required\toolsフォルダ(pLATEXの場合は ptex\texmf\tex\latex\toolsフォルダ)にインストールされます.

4.103 Textcase

textcase パッケージはコマンドの引数で指定した文字列の大文字/小文字の表記を変換する機

能を提供します. コマンドは通常の文字列は変換しますが,数式やキー名には変更を加えません. 従って参照,引用,ラベル情報に不具合が生じることはありません.

◮文字列の大文字/小文字を変更する

1. 文書にtextcaseパッケージを追加します. 2. カプセル化したTEXフィールドを設定します.

3. 入力ボックスに\lowercase{text}または\uppercase{text}と入力します. ここでtext には変更したい文字列を入力します.

4. OKボタンをクリックします.

このパッケージには標準的なマクロの扱いに関するオプションが用意されています. パッケージ はTCITeX\TeX\LaTeX\contrib\carlisleフォルダにインストールされています.

4.104 Theorem

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theoremパッケージは種々のジャーナルの要件に沿うべく定理環境をカスタマイズするための

機能を提供します. 定理環境は利用するスタイルによって出力デザインが異なります. スタイルに は次のようなものがあります:

style 機能

plain オリジナルのLATEX定義とほぼ同じものですが,定理本文の

前後に設定するスペース量を指定するパラメータが追加され ています

break 定理の見出しの後ろにラインブレークを設定します

marginbreak 定理番号を余白に出力し,定理ヘッダーの後ろにはラインブレ

ークを設定します

changebreak 見出し番号と定理本文の位置を置き換え,見出しの後ろには

ラインブレークを設定します

change 見出し番号と定理本文の位置を置き換えますが,見出しの後

ろにはラインブレークを設定しません

margin 定理番号を余白に出力し,ラインブレークは設定しません

◮定理環境の様式をカスタマイズする

1. 文書にtheoremパッケージを追加します.

2. タイプセットメニューからプリアンブルを選択します. 3. 入力ボックスの適当な位置をクリックします.

4. カスタマイズしようとする定理環境用\newtheoremステートメントの前に新たな行を追加 します.

5. 文書中の定理型環境すべてに当該スタイルを適用する場合には,\theoremstyle{style} 入力します. ここでstyleは適用したいスタイルを指します.

または

文書中の一部の定理型環境に当該スタイルを適用する場合には,{\theoremstyle{style}

と入力します. ここでstyleは適用したいスタイルを指します. 次にグループの末尾にカー ソルを移動し,}を入力します.

6. 定理型環境のヘッダーフォントを変更したい場合は,\theoremheaderfont{font}と入力 します. fontには使用したいフォントファミリを指定します.

\theoremheaderfontはグローバルなパラメータのため,これによってすべての定理型環境 のヘッダフォントが影響を受けます. コマンドは一度しか使えません. フォントの指定値は 組合せが可能です. フォントの指定値には次のようなものがあります:

指定値 フォント 指定値 フォント

\mdseries Medium Series \upshape Upright Shape

\bfseries Boldface Series \itshape Italic Shape

\rmfamily Roman Family \slshape Slanted Shape

\sffamily Sans Serif Family \scshape Small Caps Shape

\ttfamily Typewriter Family \normalfont Normal (document main text font)

組合せによっては意味をなさないケースがあります. その場合LATEXは警告メッセージを

4.105 Times 181

.logファイルに出力し,適切なフォントで置換えを図ります.

7. 定理型環境の本文用フォントを変更したい場合は,\theorembodyfont{font}と入力しま す. fontには使用したいフォントファミリを指定します. 例えば本文用テキストを直立型で 出力したい場合には\theorembodyfont{\upshape}と入力します. 本文用フォントの適 用範囲を一つ,もしくは特定グループの定理型環境に制限したい場合には,{}を用い環境を 囲みます.

8. OKボタンをクリックします.

タ イ プ セ ッ トメ ニ ュ ー の オ プ シ ョ ン と パ ッ ケ ー ジか ら 設 定 で き る オ プ シ ョ ン は あ り ま せ ん. theoremパッケージは標準LATEXツールバンドルの一員としてTCITeX\TeX\LaTeX\required\

toolsフォルダ(pLATEXの場合はptex\texmf\tex\latex\toolsフォルダ)にインストールさ れています.

4.105 Times

160ページのPSNFSSパッケージを参照ください.

4.106 Titlesec

titlesecパッケージはLATEXの見出し関連のコマンドを設計しなおしたもので,章や節の見出し 様式を変更する機能を提供します. パッケージには基本と拡張の2つのインタフェースがありま す. 基本インタフェースは種々の見出し様式属性(フォントサイズ,フォント形状,文字の配置, ペーシング)の変更をパッケージオプションの形でサポートしています.これらのオプションはタ イプセットメニューのオプションとパッケージから設定できます. ここでの属性変更はすべての見 出しに適用されます. 一方,拡張インタフェースは見出し様式や配置に関するより木目の細かい調 整(左右のページや番号の有り,無しで異なる様式を設定する等)を可能にするコマンドを提供し ます.

◮章や節の見出し様式を変更する

1. 文書にtitlesecパッケージを追加します.

2. タイプセットツールバーのオプションとパッケージボタン をクリック,またはタイプ セットメニューからオプションとパッケージを選択してパッケージオプションタブを表示 します.

3. 利用中のパッケージリストからtitlesecパッケージを選択,編集ボタンをクリックします. 4. カテゴリリストとオプションリストの中から適切な項目を選び,設定を行います. 5. OKボタンをクリックしダイアログを閉じ,編集画面に戻ります.

オプションによる既定の設定では不十分な場合には,拡張インタフェースを用いて調整を行いま す. このインタフェースを利用するにはプリアンブル中へのLATEXコマンドの設定が必要になり ます. 詳細はパッケージの仕様書を参照ください.

titlesecパッケージはStyle Editorシェルを用いて作成された文書中では利用できません. パッ

ケージはTCITeX\TeX\LaTeX\contrib\titlesecフォルダにインストールされています.

4.107 Titletoc

titletoc パ ッ ケ ー ジ は 目 次 や 図 表 一 覧 の 様 式 を 調 整 す る 機 能 を 提 供 し ま す. タ イ プ セ ッ トメ ニューのオプションとパッケージから設定できるパッケージオプションにより, divisionラベルの 配置や,それに続けて.を置くかどうかが設定できます. また目次や図表一覧中で適切なページブ レークを設ける機能も提供します.

以下は章の見出しを太字のイタリックで出力する例です. 用途に応じて適宜修正の上,ご利用く ださい.

◮目次や図表一覧のタイプセット様式を変更する 1. 文書にtitletocパッケージを追加します.

2. タイプセットメニューからプリアンブルを選択し,入力ボックスの適当な位置をマウスでク リックします.

3. プリアンブルの末尾に新たな行を追加します. 4. 以下を入力します:

\titlecontents{chapter}[0pt]{\addvspace{1pc}\itshape}{\contentsmargin {0pt}\bfseries\makebox[0pt][r]{\large\thecontentslabel\enspace}\large}

{\contentsmargin{0pt}\large}{\hfill\contentspage}[\addvspace{.5pc}]

5. OKボタンをクリックします.

コ マ ン ド の 詳 細 に つ い て は パ ッ ケ ー ジ の 仕 様 書 を 参 照 く だ さ い. titletocパ ッ ケ ー ジ はStyle

Editorシェルを用いて作成された文書中では利用できません. パッケージはtitlesecパッケージ

と共にTCITeX\TeX\LaTeX\contrib\titlesecフォルダにインストールされています.

4.108 Tocbibind

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このパッケージは目次,図表一覧,文献目録,索引に対応する各項目を目次中に出力します. パッ ケージは標準のLATEXドキュメントクラスを前提に設計されており,その他のクラスで使用する と種々問題を起こす可能性があります. tocbibindパッケージはv3.0に組み込まれているLATEX のバージョンでは動作しません.

文書にパッケージを追加する以外,特別な操作は必要ありませんが,フロントマターやバックマ ターの項目を目次に含めないためのオプション,及び目次中のセクション見出しの様式調整を行 うためのオプションが用意されており,タイプセットメニューのオプションとパッケージから設定 できます. パッケージはTCITeX\TeX\LaTeX\contrib\tocbibindフォルダ(pLATEXの場合は ptex\texmf\tex\latex\miscフォルダ)にインストールされています.